子育てサロンでの子育てプチ講座で「子どもの発達と遊び」についてお話をうかがいました。中でも、これからやってくるイヤイヤ期や遊びの中でおきる、お友達とのケンカの時の、保護者からの声がけの方法については参考になりました。
イヤイヤ期もケンカも、成長には欠かせない通過点です。手のかかる困った現象としてではなく、成長の良い機会としてつきあってゆくヒントになりました。
子ども同士のケンカは心の成長につながる
子育てサロンなどで遊んでいても、自分より小さい子におもちゃを譲ったり、「やさしくしてね」という言葉を理解して行動できるのはだいたい3歳前後です。
それまでは、思いのままにおもちゃを取り合ったりのケンカがおきることがあります。お互いにことばでのやり取りができない分、力任せの奪い合いになってしまいます。
親としては、相手のお子さんにケガをさせては大変と「やめなさい」とすぐに止めてしまいがちですが、ここはグッとこらえてケンカの様子を見守ってほしいそうです。
おもちゃを取られた→悔しい・悲しいという気持ちの体験
おもちゃの取り合いで、取られたことで「悔しい・悲しい」という気持ちを体験する絶好の機会なのだそうです。今はまだ小さいので、取られることのほうが多いですが、いずれ取る側になったときに、取られた方は「悔しい・悲しい」気持ちになっているということを経験を通して想像することができます。
一度も「悔しい・悲しい」経験をしていないと、おもちゃを取り上げた時、相手の子がどんな気持ちになっているか察することができなくなってしまうのです。
昔は、自然と家庭で兄弟げんかをしながら学んできたことです。今の時代は、年の近い兄弟がいない場合も多いので、子育てサロンのような場所でそういった経験をさせることも大切です。ということでした。
親は、子どもの気持ちを代弁する声がけを
おもちゃの取り合いを始めた時に、親は横でだまって見ていたら良いのか、というとそういうわけでもありません。
- 先に手を出したのはどちらか
- 最後はどう折り合いを付けるか
トラブルが起きた時に、気にしがちな2つのポイントですが、イヤイヤ期くらいまでの子どもには関係のないポイントです。どちらが先に手を出そうが、どちらかがおもちゃを独り占めしようが関係ありません。
子どもの成長につながる接し方としては、うまく表現できない子どもの気持ちを代弁するような声がけをすると良いそうです。
たとえばおもちゃを取られそうな時には
「おともだちが貸してって言ってるよ。貸してあげよっか?」
と語りかけたり、おもちゃを取りそうなときには
「車で遊びたいの?」
と子どもの気持ちを代弁するような声がけをします。
「車で遊びたいの?こっちにもカッコイイ車があるよ。こっちで遊んでみる?」
という風に、「子どもの気持ちの代弁」→「子どもの意志で決めさせる」といった発展形の声がけもあります。
こんな時はすぐに止めて
できる限り、子どもの意思を尊重して過ごさせたいものですが、危険な行為に出た時は、すぐに止めましょう。
他のお子さんの髪を引っ張ったり、引っ掻いたり、ケガを追わせるようなことはしてはいけないと教えなくてはいけません。
ダメということをしっかりと伝えたあとは、どうしてそうなったのかを代弁してあげます。たとえば、「奥のボールを取りに行こうとしたんだよね」など。子どもにとっても、ただ怒られるのではなく、「理解してもらっている」という安心感につながります。
親は現場の実況中継とリポーター
声がけのポイントは実況中継と現場リポーター。だと思ってください。
小さい子どもは自分の周りが見えていません。結果としてうまれたトラブルが、なぜ起きたかもわかりません。ですから、親は「○○ちゃんのうしろにお友達が遊んでいたんだよ。電車を振り回したから当たっちゃった。お友達が痛くて泣いてるの。だから電車は振り回しちゃダメよ。お友達にごめんね、しようね。」と子どもに現場のリポートをするつもりで声がけしましょう。
もちろん、この場合は相手の子どもに「ごめんね、痛かったね、ごめんね」と謝るのが先ですよ(^_^;)
ゆとりのある声がけができるように親の準備も大事
プチ講座を終えて、なるほどなーと思った一方で、ほんとうにできるだろうかと感じました。実際に、子ども同士がケンカをはじめたら
「こらーやめなさーい!」
って大声を張り上げて、おもちゃを取り上げるんじゃないかと想像してしまいました。結局、理想通りに声がけをするためには、親の方にも準備が必要で、ゆとりのある時間と心が大切だなぁと感じました。
余裕のない育児だと、ついつい大声を上げて解決してしまいそうになりますもんね。今はまだ、やんちゃの度合いも可愛い0歳児。これから先が楽しみな一方、一緒に成長しなくちゃと焦る34歳でした。(-_-;)