鳥取って漫画で町おこしをしているって聞いたことがあったのですが、
年に一度漫画のコンテストが行われているのです。
その昨年のコンテストのテーマが「食」で食育にも役立ちそうな漫画が受賞作品にあると聞きチェックしてみました。
第4回国際マンガコンテストのテーマは「食」
上位受賞作品は公式サイトで無料配信
ところが、最優秀賞と優秀賞2作品は公式サイトで無料で読むことができるのです。
→ http://www.pref.tottori.lg.jp/254850.htm
今回はこちらの公式サイトで公開されている3作品を読んでみました。
優秀賞作品の「魔女とロボット」は食育漫画として子どもに読ませたい
実はこのコンテストのことは「魔女とロボット」という作品が素晴らしいという噂を聞いて探してみたのです。
魔女とロボットのあらすじですが
- 島にやってきた教授を島民が美味しい作物でむかえる
- 作物に感動した教授は島民の農作業が楽になる機械を開発する
- 教授が年を取り亡くなったあと、教授のロボットが島民の悩みを解決し続ける
- その結果、人の手による農作業が廃れ、味は落ち、毒素が発生する副作用がおきる
- 西の魔女に助けを求める
- 西の魔女とともに、手に汗かく農業を取り戻す
- ほどよく機械に頼り、美味しい食物を作る生活になる
というお話です。
休みなく働いていた島民たちが、どんどん楽をしようとロボットに迫る様子はなかなか怖いです。
遺伝子改良やバイオ作物など、ちょっと社会派な要素の漫画ですが、可愛らしいイラストと魔女のキャラクターで軽く読めるようになっています。
今はまだチビヒメには早いですが、小学生くらいになったら読ませてみたい内容でした。
働くママの胸に刺さる優秀賞作品の「マキノさんちの食事(?)事情」
子どもの孤食について考えさせられる
ついでに・・・と、もうひとつの優秀賞作品を読んでみました。
こちらは、孤食について考えさせられる内容。
- 子どもがお弁当も夕飯も残す
- お弁当や夕飯を残すのは子どもが1人で食べている時
- 母はパートをかけもちしていて一緒に食べてあげられない
という状況なのです。
それで母は、子どもがごはんを食べてくれない!と悩むのです。
薄々と孤食で食欲が沸かないという空気は伝わってくるのですが、生活に追われている母は「見張っていないと食べない」という意識になっているのです。
ワンオペ育児の過酷さが伝わってくる
このお話はファンタジー要素も含まれていて、旦那さんが植物化しています。(呪いだそうです(^_^;)
それで、母子家庭状態のワンオペ育児なのです。
家事に育児に介護(夫への水やり)に追われる日々。そこにきて体調不良ですよ。
私も今は健康ですが、もし病気になったらどうなることやらと怖くなりました。
うちも家事育児はワンオペに近いですからね・・・
助けを求めるまでの苦悩がリアル
このストーリーの最後は、母が実母に頼り生活が改善します。(夫の呪いもとけるオマケつき)
ただ、実母に甘えるまでの苦悩がリアルなんです。
この漫画の設定では、母が幼少期から親に甘えることなく育ってきたので大人になっても甘えられないという問題があります。
ああなんかわかるなぁ~と。
こういうのって長女アルアルかもしれませんね。親に迷惑かけたくないという変な気づかい。
子育てしていると1人では辛いこともたくさんあります。
素直に助けてと言える力も育児スキルには必要なことかもしれませんね。
親子の距離感について考えさせられた
「マキノさんちの食事(?)事情」の結末は、母がパートを減らし一緒にごはんを食べる機会を取り戻します。
そして子どももお弁当を残さず、夕飯もしっかり食べるようになったのです。
まだまだ幼いお子さんにとっては、母親と過ごす時間が増えて安心感が増すことで食欲も取り戻せたのだと思います。
たしかに幼いうちは、母子はべったりで年齢とともに徐々に離れていきます。
これが早すぎると、子どもは寂しい気持ちが募ってストレスをためますし、
遅すぎても親の存在が重くて、やはりストレスがたまります。
どのタイミングで、どのくらいの距離感を保つのがベストなんでしょうね・・・?
難しいですね。
そのベストなタイミングに合わせて仕事量が調整できたらいいんですけど・・・
これもまた難しいものですね。
仕事を持つ母として、胸に刺さる作品でした。
最後に余談ですが、この漫画コンテストの最優秀賞は「なめくじの嫁姑」というタイトルの一コマ漫画です。
嫁が「お食事ですよ」と言って塩系の食事を用意するブラックユーモア作品でした。
好き嫌いが分かれそうですね。